リラックスする方法:自律訓練法について

自律訓練法とは、筋肉の弛緩した状態を意図的・操作的に作ることで意識状態の変容をもたらし、自律神経機能の調節を行うものです。

やり方は以下のようになります。

目を閉じて、ゆったりした大き目の呼吸をした後、自然な呼吸にします。

①右腕(利き腕)が重たいと頭の中で4,5回唱えます。次は左腕が重たいと頭の中で4,5回唱えます。その次も同様に、両腕が重たいと4-5回頭の中で唱えます。

脚に関しても同様に行っていきます。

②次に右腕が温かい→左腕が温かい→両腕が温かい 頭の中で4-5回ずつ唱えます。

脚にも同様に順に行なっていきます。

③心臓が規則正しく打っている、と頭の中で唱えます。

④楽に呼吸できている、と頭の中で唱えます。

⑤おなかが温かい、と頭の中で唱えます。

⑥額が涼しい、と頭の中で唱えます。

最後に消去動作(両手の開閉を5-6回、腕を4-5回屈伸、背伸びを1-2回、深呼吸1回)を行います。

夜間にそのまま寝てしまう時は消去動作はいりませんが、そのあと動くときには消去動作をしないと倦怠感が残ったりしますので、消去動作をしてください。

これを一日3回行っていきます。

心筋梗塞や危険な不整脈がある方、管理困難な糖尿病の方や低血糖様状態の方、妄想のある方、非常に強いうつ状態の方、行うことによって不安感が増す方などは、行わないでください。

練習によって身に着けると、自分で症状や状態をコントロールできるという自信や自己効力感が高まります。

参考:臨床家のための自律訓練法実践マニュアル