インターネットゲーム障害

・ネットゲームが生活の中心

・やめさせられるとイライラする

・どんどんゲームをする時間が増えている

・やめようと思ってもやめられない

・ネットゲーム以外の関心が無くなる

・ずっとゲームをし続けていたら良くないと思っていても続ける

・周りの人に嘘をついてまでする

・嫌な気分を避けたり和らげるためにゲームをする

・大事な関係が悪くなったり、重要な用事を差し置いても、ネットゲームに参加する

ここ一年の間に、上のうちに5つ以上に当てはまると、インターネットゲーム障害の診断となります。

典型的には一日8−10時間以上、週に最低30時間はネットゲームをしている状態です。

思春期世代では1.2-5.9%程度はいるのではないかとされています。

子供がネットゲーム依存になっている場合、どのように対応していくかですが、家庭ではルールを作ることが望ましいです。例えば、

・ゲームする時間を決める。

・家族のいるリビングでゲームをする。

・夜9時までにやめて、親に預ける。

・小学生は22時まで、中高生は23時までにベッドに入る。

など決めていきます。また、

・家族団らんの時間を作って、休日は家族で遊んだり、友達と外で遊んだり運動をするなど、ゲーム以外の楽しみを見つける。

・親は、子供の良い行動は「褒める」、好ましくない行動は「無視」する、許しがたい行動は毅然とした態度で注意し、親の意見や考えを伝える

・家族会への参加をする

なども考えていきます。

また、宿泊施設に泊まって治療キャンプを行っているところもありますので、そういったものに参加してみる方法もあります。

ゲーム障害の子供は、家族団らんの時間が少なく1人で家にいることが多かったり、不適切な養育を受けていることもしばしばありますが、

家庭に安心出来る居場所があり、困った時に関心や愛情を示してくれる親や大人がいることがゲーム障害を防ぐとも考えられています。

本人には今までを振り返って、依存を防ぐための生活や活動、目標を考えてもらい、精神疾患や発達障害が合併している時にはその治療も行っていきます。

参考:DSM5、増田 彰則, 山下 協子, 松本 宏明, 平川 忠敏, 胸元 孝夫, 子どものインターネットゲーム障害の背景因子と外来治療経過, 心身医学, 2022, 62 巻, 4 号, p. 326-340,中山 秀紀, 樋口 進, エビデンスに基づく療育・支援―インターネット・ゲーム依存―, 子どものこころと脳の発達, 2020, 11 巻, 1 号, p. 11-16,